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ニュージーランドのユニークな事業

こちらニュージーランドは暦の上では春を迎えましたが、まだまだ雨の多い日々が続いています。

今回は、最近ニュースで見かけた、ニュージーランドで生まれつつある、新しくてユニークな事業についてお伝えしたいと思います。

 

(SCOOP Independent News より)

http://www.scoop.co.nz/stories/BU1909/S00027/edible-seaweed-venture-attracts-government-funding.htm)

 

ニュージーランドの特産物として、真っ先に思い浮かぶのは、マヌカハニーやワイン、羊毛ではないでしょうか。

もう少し、ニュージーランド通の方にお聞きしますと、海産物であるムール貝が、必ずラインナップされます。ニュージーランド産のムール貝は、肉厚で味が濃く、その割に値段がお手頃ということもあり、ニュージーランドの国民的食材と言っても過言ではありません。

 

日本で見かける真っ黒な貝のムール貝とは異なり、緑色をしていることからGreenshell Mussels (緑のムール貝)と呼ばれており、国内各地で養殖されています。

Mussels

 

 

 

 

 

 

 

 

このニュージーランド産のムール貝に含まれる成分には抗炎症作用があり、関節の可動性を助けるためのサプリメントなどにも加工され販売されています。

国内で消費されているだけでなく、アメリカ・中国・マカオ等へも輸出されており、2018年の国内生産量は約99,000トン、国内外の売り上げは約3.4億ドルと、今後も成長が期待されている市場です。

 

そんなムール貝市場で、養殖生産者に“雑草”と呼ばれ、長年の間倦厭されてきたものがあります。
それは・・・
日本の食卓では、お味噌汁や酢の物などで欠かすことができない「わかめ」です。
ところが、ニュージーランド人の食卓では、ほぼ見かけることはありません。ニュージーランド人の食文化に「わかめ」が存在しなかったからです。

 

「わかめ」は、ムール貝を育てるためのロープに流れ着き、栄養分を奪ってしまいます。
また貝棚が重くなると施設自体が沈んでしまう可能性もあるため、除去作業は不可欠でありますが、その利用価値を見出すことができず廃棄していました。これが、“雑草”と呼ばれるまでになった所以です。

ところが近年、国内のムール貝生産量の26%を担うコロマンデルという地域にある会社が、この「わかめ」に商機を見出しました。

 

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(SCOOP Independent Newsより)

これまで“雑草”であった「わかめ」を、日本へ輸出するために動き始めました。
日本国内のわかめの市場規模は450~490億円といわれ、参入することが叶えば魅力的な市場です。
現在、日本のわかめ市場は、国産のシェアが20%にとどまり、中国や韓国からの輸入品が80%と言われています。中国や韓国から届けられるわかめは、確かに価格はお手頃ですが、質はというと日本産わかめに到底かないません。でも、日本産わかめの値段はぐんと高くなります。

 

そこで、ニュージーランドのきれいな海で育ったわかめに、光が当てられることになりました。日本を皮切りに、アジアの国々へ届けようという目論見です。

 

この画期的なアイディアにより、地域への雇用機会に貢献をもたらす可能性があるとして、政府から助成金が75,000ドル出されることも決まりました。
日本へ輸出するわかめの質と値段をどこまで現実的なものに近づけていけるのか、コロマンデルの養殖場では、今正に奮起の最中です。

 

近い将来、日本の食卓にニュージーランド産のわかめが届けられるかもしれません。
その時は、是非お手に取って頂き、ニュージーランドの海風を感じて頂けたら嬉しいです。

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