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ニュージーランドの不動産市場について

早いもので、2018年も下半期になろうとしています。
先日、知人が不動産を売却するという、私にとっては大変珍しい話を聞くことができました。耳にする機会の少ないこの話題は、ニュージーランド全体やオークランドの不動産市場について学ぶ大変良い機会となりました。是非、こちらでも共有させて頂きながら、私個人の目線から見るNZの不動産事情としてお伝えしたいと思います。

 

以前のブログで、ニュージーランドで起こっている変化として、外国人の不動産購入への規制や住宅不足、不動産価格の高騰を挙げました。
ニュージーランド大手不動産会社によりますと、2018年の第一四半期を2017年の同時期と比較すると、全体の売り上げは3分の1まで落ちており、2017年全体を見ても、前年比で20%の売り上げの減少があったと答えた会社もありました。

 

全体的に、2018年は大きな不動産価格の変動はないとみられており、同時に買い手側としても様子見の状態が続くのではないかと言われています。
こうした見方の背景には、NZ非居住者が不動産を購入できなくなるという動きに加え、2018年3月末に施行されたキャピタルゲイン税改正や、移民法見直し、また、多くの投資家が存在する中国国内での中華人民元の規制もあり、外国人投資家による購入も少なくなっていることが影響しているようです。

 

住宅不足や不動産価格の高騰を抑える為に、新政府は非居住者の不動産購入の規制に乗り出しました。しかしながら、最新の調査によると、2018年の第一四半期に売却された国内の不動産の全体の内、たった3%程度しかNZ非居住者の購入がなかったという統計が出ておりました。現時点ではまだ、NZ非居住者の不動産購入規制に関する法律は施行されていませんが、この調査結果を受け、NZ非居住者による不動産購入規制は、不動産価格高騰の問題解決にはならないのではないかという声も上がってきているようです。

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(NZ Heraldより)

 

また、2007年から2017年の10年間でオークランドでの不動産価格は約2倍に上昇し、ニュージーランド国内全体では約6割上昇したと言われています。住宅購入の為の国全体の平均借入額は、1988年の16,000ドルから2017年には160,000ドルの10倍にまで大きく上昇しているにも関わらず、平均年収は35,000から95,000の3倍に留まっているとの報告もあります。この結果には、私自身も、NZ非居住者による購入ばかりが価格高騰の原因ではないと思わずはいられませんでした。

 

不動産購入の規制や、住宅の建築推進は、ニュージーランドで暮らす人々の手の届く価格を実現することが本道の目的とされていました。
しかしながら、今回知人の不動産売買という経験を通し、実際に見聞きして感じたことは、不動産市場というのは変化が見えるようで見えない、何か得体のしれない大きな動物のような存在であることでした。NZは不動産バブルだ、バブルだからその内弾ける、その内・・・と10年も前から言われ続けてきたにも関わらず、ようやく今年に入って弾けるという予測を横目に、停滞という姿で投資家や専門家たちの動きも止めてしまうのです。もしかしたら、私達がその変化を実感できるのは、もう少し先になるのかもしれないですね・・・これが、私個人から見たNZの不動産事情です。

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